チューリッヒ音楽院”能楽”演奏会
- Aug 28, 2019
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チューリッヒ音楽院でのコンサート会場
(2019年08月28日(水) 再掲)
チューリッヒでの公演が無事に終わりました。
ディナンの講習会を1日早く出て、チューリッヒへ向かいました。
チューリッヒでのコンサートでは、ラジオ収録も行われました。
前半は福島和夫作曲《冥》で幕を開け、その後シュトックハウゼンの《Refrain》、そして作曲家でもありピアニストでもあるヴェルナー・ベルチ氏の《Toccata due》を、作曲者ご本人と共演させていただきました。後半は梅若研能会による能楽公演。ヨーロッパで聴く能管の響きには、また特別な趣があります。
《冥》は日本の伝統音楽の影響を強く受けた作品です。私自身が日本の笛を演奏していることもあり、その「日本音楽的な側面」をさらに前面に出し、いわゆるクラシック・フルートとはかなり異なる奏法や音色感で演奏しています。
今回は能楽の方々と同じ舞台ということもあり、「どのように聴いていただけるだろう」と少し緊張していたのですが・・・
終演後には、
「鼓と合わせてみたい」
「古典を知っている人の演奏だと感じた」
「“間”の取り方が印象的だった」
という感想をいただきました。
以前から一度、古典邦楽の専門家の方々に聴いていただきたいと思っていたので、とても貴重で嬉しい経験となりました。
私が和楽器を始めたのは海外へ来る前のことです(海外で受けそうだから、という理由で始めたわけではありません)なので、「日本的なものをそれらしく吹けばよい」という表面的な表現にはなりたくないという思いをずっと持ってきました。
たとえ古典そのものを演奏していなくても、日本の音楽が持つ歴史や美意識は表現できるはずというのが信条で、海外で手探りを続けながら積み重ねてきた経験や研究が、演奏を通して少しでも伝わったのだと感じられたことは、大きな喜びでした。
今回演奏したベルチ氏の作品は、巨匠ペーター・ルーカス・グラーフ氏のために書かれた作品です。冒頭のソロ部分にはどこか和の笛を思わせる響きがあり、とても魅力的な作品でした。一方で、自分自身の中から自然にインスピレーションを引き出して演奏するには、まだ課題も感じています。
ぜひまた別の機会に取り組みたい作品です。 まだまだ学ぶことはたくさんありますが、今回も多くの刺激を受けた充実した旅となりました。






チューリッヒ公演開演前


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